サンテクジュペリ著『星の王子さま』を
読んだことがありますか?
遠い遠い世界の、かわいい王子様のおとぎ話!?
そう、私にも、そんな記憶しかありませんでしたが
その舞台が、アフリカのサハラ砂漠(ニジェール)だと知って、
『星の王子さま』を再読してみました。
「砂漠がきれいなのは」と王子さまは言った、
「どこかに井戸を1つ隠しているからだよ」
「人間はね」と王子さまは言った、
「急行列車で走り回っているけれど、何を探しているか
自分でもわかっていない。ただ、忙しそうにぐるぐる回るばかりなのさ・・・」
王子さまは、こう付け足した、
「目には見えないんだ。心で探さないとだめなのさ」
「夜の星を見て、あの星の1つにぼくが住んでいて、そこでぼくが笑っている、
ときみは考えるだろう。だからぜんぶの星が笑っているように思える。
きみにとって、星は笑うものだ!」
そう言って彼はまた笑った。
※『星の王子さま』池澤夏樹新訳(集英社文庫)P111~112、126~127より引用
サンデグジュペリ(1900~1944年飛行機事故で行方不明)は、
フランスの作家で同時に飛行士。
民間郵便航空の創設時代にパイロットして活躍し、
パリ~西アフリカ間を何度も飛んでいたそうです。
サンテクジュペリのもうひとつの代表作に『人間の土地』という作品があります。
サハラ砂漠のまっ只中に不時着遭難し、3日後奇跡的な生還をとげたという
体験に基づいたものです。
『ぼくら人間について、大地が、万巻の書より多くを教える。』
という書き出しで始まります。
※『人間の土地』堀口大学訳(新潮文庫)P7より引用
彼は、飛行機という道具をつかって、世界を、人間を知ろうとした作家
だったんです。
サンデグジュペリに大人になって再会できたことが、
<ニジェール物語製作委員会>メンバーの道しるべにもなっています。
ただいま。ティザー映像を制作中です。
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