大阪の小学6年生の子どもたちに、先生が『ニジェール物語』の読み聞かせをしてくださいました。
この砂漠の物語は、子どもたちの心に、いろいろな思いを残したようです。
子どもたちが、こんな感想や質問をくれました。
子どもたちの質問に、原作者のフクダヒデコさんが応えてくれました。
『ニジェール物語』を通して素敵な交流ができました。ご紹介します。
※以下、赤が子どもたち。黒がフクダさんです。
●テネレに車がぶつかって、折れて、少しかわいそうだと思いました。これは実話ですか?
◎フクダ:実話です。みんな哀しみましたが、ぶつけた人のことはよくわかっていません。
●テネレを折った車に乗っている人が憎い。でもテネレはそんなに怒っていないと思う。
◎フクダ:私も怒っていないと思います。
●アイールのところをよく覚えている。岩に動物の絵がかいていて、三頭のキリンを見に行くことがわかった。
◎フクダ:サハラ砂漠は昔から砂漠なのではなく、大昔はきりんや象がいたサバンナ(草原)だったのです。
●一番心に残ったのは、フージライトです。稲妻が落ちてできる石を一度見てみたいと思いました。
◎フクダ:私も出来るところは見ていません。
●稲妻で石ができるなんてすごいと思いました。フージライトという名前もいいと思う。
◎フランス語で火の石という意味です。
●砂漠にサソリがいることを初めて知りました。
◎フクダ:サソリは自分で自分を刺したら自分の毒で死んでしまうらしいです。
●稲妻が落ちてフージライトができるところを見てみたい。
◎フクダ:見たいですねえ。
●テネレは、砂漠で水がないのに、生えているのが本当なのかなと思いました。
◎フクダ:砂漠は他にも木が生えていますが、気が遠くなるほど根を深く伸ばしています。
●ビルマに行って、塩を待っている人たちに塩を届けるのがすごいと思った。
◎フクダ:昔は、塩と金は同じ価値で取り引きされていたそうですよ。
●アイールになぜキリンがかかれていたのか気になる。
◎フクダ:インドで象が神様の御使いと思われているように、
サハラではキリンが神様の御使いと思われていたのではないかと言われています。
●アイールって、何キロくらいですか?
◎フクダ:岩のかたまりと書いたので重さのことでしょうか?
かたまりと言っても岩山ですので難しいですねえ。
●アルピエンヌは本当にいるんですか?砂漠の中にも、
緑やオアシスがあるビルマがあるなんて知らなかった。
◎フクダ:日本も河童がいると言われていますが、はっきりわかりませんよね。
アルピエンヌも同じです。
●フージライトはどのくらいの大きさなのでしょうか。
私はフージライトの言った言葉「まじめって、わがままなの?」
というのが心に残っています。私はわがままとは思いません。
◎フクダ:フージライトも折れていなければ1メートルくらいのもあるかもしれません。
自然に折れて短くなって散らばっているものがほとんどです。
友達のフネックきつねからみたら、遊ぶ時間を決めてしまうフージライトはわがままかもしれませんよ。
●初めに出ていたおじさんは、どうして海がないニジェールに行ったのかは
わからないのですか?
◎どうしてでしょう?人は説明できない旅もするものなのかもしれません。
この絵本を長い友達のように思ってくれたら嬉しいです。
時々きらいになったり、会いたくなったりしてください。
コメントをお書きください